アオイ電子は三重県多気町のシャープの工場棟を一部取得し先端パネルパッケージなどを製造する

高松市を拠点とする半導体集積回路製造のアオイ電子はシャープの三重事業所(三重県多気町)の工場の一部を取得し事業所を新設する。投資額は2029年までで350億〜400億円を見込む。26年10月からデータセンター向けなど一部製品の量産を始める。新工場では自動運転の基地局などに使われる先端パネルパッケージも新たに生産する計画だ。

27日、三重県庁で立地協定締結式を開いた。取得した第1工場と第2工場の生産エリアは合計で約4万4000平方メートルで、本社の高松工場(高松市)を上回る規模となる。25年10月からクリーンルームの構築など改修工事を始め、27年度に本格稼働する。

事業所の開設で雇用の創出も期待できる。29年までで合計250〜300人程度の採用を予定している。三重県での地元採用が中心で、シャープで働いていた人材の活用も検討する。

締結式に出席したアオイ電子の木下和洋社長は「中京エリアは車メーカーが集積しているため、非常に関心を持っている地域だった」と話した。

アオイ電子は半導体製造の後工程の受託で国内トップシェアを持ち、ミネベアミツミや東芝など大手メーカーと取引している。

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