2月14日のバレンタインデーまであと1カ月となり、各地のデパートや通販サイトではバレンタイン商戦が始まっている。
「義理チョコ」文化が廃れて久しいが、最近のトレンドは?
東京・銀座の老舗百貨店「松屋銀座」を取材した。
買う相手「自分」が最多65%
松屋は2025年12月、メールマガジン会員を対象にバレンタインに関するウェブアンケートを行い、17~84歳(平均54・9歳)の1328人から有効回答を得た。
それによると、26年の買う相手を複数回答で尋ねた質問に最多の65%が「自分チョコ」と答えた。
「恋人・配偶者・パートナーなど本命チョコ」が53・7%、「友達への友チョコ」が28・5%となり、「会社関係などの義理チョコ」は20・1%にとどまった。
自分チョコにお金をかける傾向も見られた。
自分チョコの平均予算は1万662円(昨年は9277円)に上り、本命チョコの5573円(昨年は4937円)の倍となる結果に。
最高額で見ると、自分チョコは30万円(昨年は20万円)、本命チョコは10万円(昨年は7万円)でさらに差が開いた。
ちなみに、義理チョコ1個あたりの平均予算は2205円(昨年は2140円)だった。
集客の要はイートイン・実演販売
松屋銀座では2月4~14日、8階イベントスクエアで74ブランドが参加する「GINZAバレンタインワールド」を開く。
松屋はイートイン・実演販売を「集客の要」としており、74ブランドのうち過去最多の23ブランドがこれらを担う。
具体的には、最高価格1万8700円のホワイトチョコレートにフルーツを合わせた一品などが提供されるアルコール付きコース料理(事前予約制)や、カレーやタコスにチョコレートを合わせた実演販売といった内容だ。
「高価格帯ながらも満足度の高い、ここでしか味わえない体験ができる」
1月7日に開かれたメディア向けお披露目会で、バイヤーの小泉翔さんはそう強調した。
「シェフのファンだから」と店舗を訪れる20、30代の女性が増えていて、その場で見て食べる体験には「推し活」的な要素もあるという。
予算高騰の背景にカカオショックも
一方で、世界的な不作でカカオ豆の価格が高騰している「カカオショック」などの影響でチョコにかける予算が増えているといった側面もある。
国内のチョコレート価格は、25年11月の消費者物価指数で前年に比べて3割ほど高くなっている。
松屋銀座が7日のお披露目会に参加した15ブランドに実施したアンケートによると、原材料の高騰などで商品を「値上げした」と回答した店舗の値上げ幅は平均で10・3%だった。
リボンを紙とバンドに変えたり、カカオの入手方法や含有量を変更したりして工夫を凝らした店もあった。
中には、カカオではなく国産フルーツなど他の食材をメインに打ち出した店舗もあった。
長野県に店を構える「パティスリークルール」は、そばの実、シャインマスカットなど地元食材をふんだんに使ったチョコレートを出品した。
担当者は「物価高などの影響は大変ですが、輸入するよりは価格が抑えられている。地元農家さんと交流し、農作業を手伝う代わりに規格外の果物を購入させてもらっています」と話していた。【田中理知】
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