
JX金属は19日、佐賀関製錬所(大分市)で銅リサイクル事業のスクラップの前処理を行う焼却炉を1機増やして3機体制にし、処理能力を1.5倍に増強する計画を発表した。中国の影響で主力の鉱石由来の銅製造で利益が低迷するなか、リサイクル由来の銅製錬を増やして収益性を高めるという。
JX金属の林陽一社長が19日、大分県庁で佐藤樹一郎知事に計画を説明した。70億円を投じて導入する焼却炉3号機は2027年度の稼働開始予定で、処理能力は25年比で約5割増える。

JX金属は鉱石の比率を減らし、リサイクル原料の比率を高める原料ポートフォリオの見直しに取り組んでいる。鉱石由来の銅製錬は中国で銅の製錬所が増えるなか、鉱石を調達する際の条件が悪化して採算性が低下しているためだ。
リサイクル由来での銅の精錬は鉱石由来より利益を出しやすいため、JX金属では現在20%強のリサイクル比率を40年までに50%に高めるとの長期目標を掲げている。
リサイクル原料となるスクラップには低品位の廃電子基板などがある。形にばらつきがあり不純物を多く含む廃電子基板は焼却して前処理する必要がある。佐賀関製錬所には焼却炉が2機あるが、前処理能力を高めるためさらに1機の増設が必要だと判断した。
今後は収益力の強化に向けて条件の悪い鉱石の使用量を削減する。リサイクル原料を安定的に確保して投入することや、リサイクル過程で金や銀、白金、パラジウムなどの回収量を増やすことが課題となる。
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