経済財政諮問会議で発言する高市早苗首相=首相官邸で2026年1月22日午後6時24分、手塚耕一郎撮影

 内閣府は22日、経済財政諮問会議で、財政健全化の指標となる国と地方の「基礎的財政収支」(プライマリーバランス=PB)が2026年度は8000億円程度の赤字になるとの試算を示した。昨年8月の前回試算では3兆6000億円の黒字を見込んでいた。高市早苗政権が一般会計総額18兆円超の巨額の25年度補正予算を策定したことが響いた。

 補正予算は昨年末に成立しているが、公共事業関係費などの執行が26年度にずれ込む。25年度の国と地方のPBも7兆円の赤字と、前回試算の3兆2000億円の赤字から悪化した。

 PBは社会保障や公共工事などの行政サービスを提供するための政策経費を借金に頼らずどれだけ賄えるかを示す指標。昨年6月に閣議決定した経済財政運営の基本方針「骨太の方針」には「25年度から26年度を通じて、可能な限り早期の黒字化を目指す」と明記されていた。小泉純一郎政権時の01年にPBの政府目標が掲げられて以来初の黒字化は持ち越しとなりそうだ。

 試算には高市首相が次期衆院選で自民党の公約に掲げた飲食料品の2年間に限る消費減税の影響は織り込んでいない。消費減税が実現した場合、PB黒字化はさらに遠のきそうだ。

 一方、首相は昨年11月、PB黒字化目標を単年度ごとから複数年度で確認する方針を示していた。今後、名目国内総生産(GDP)の範囲内で政府債務残高の伸びを抑える政府債務残高対GDP比を重視するとしている。【山口敦雄】

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