中国の習近平国家主席(右)との会談で握手を交わすカナダのカーに首相=北京で2026年1月16日、AP

 トランプ米大統領は24日、カナダが中国と合意した関税引き下げを履行した場合、全ての輸入品に100%の追加関税を課すと表明した。自身のソーシャルメディアで明らかにした。トランプ氏がカナダの外交姿勢に不満を募らせていることを背景に、強硬姿勢に転じた可能性がある。

 トランプ氏は投稿で、カナダのカーニー首相に対し「中国が米国に製品を送り込む『荷降ろし港』にするつもりなら、大きな間違いだ。中国はカナダを食い尽くすだろう」などと非難した。中国の製品が、カナダ経由で高関税措置の適用を免れて米国に流入する事態を懸念したとみられる。

 投稿でトランプ氏はカーニー氏を「知事」と呼び、カナダが米国の「51番目の州」になるべきとの持論をにじませた。

 カーニー氏は今月16日、カナダ首相として約8年ぶりに訪中し、習近平国家主席と会談した。経済や貿易分野での関係改善に向け、中国製電気自動車に対する関税を100%から6・1%に引き下げることなどを軸に暫定合意に至った。さらなる関税の引き下げを見据え、二国間協議を継続する方針を示している。

 カーニー氏は20日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の演説で、トランプ政権を念頭に、従来の国際秩序の終わりと価値観の近い中堅国家同士の結束を促した。トランプ氏はこの演説に不快感を示し、自らが主導するパレスチナ自治区ガザ地区の暫定統治機関「平和評議会」について、カナダへの招待を撤回した。【ワシントン浅川大樹】

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