すき家は値下げで客離れを防ぐ(横浜市の店舗)

ゼンショーホールディングス(HD)傘下の牛丼チェーンのすき家は28日、牛丼など一部商品を9月4日から値下げすると発表した。牛丼の「並盛」は30円引き下げて450円とする。同社の値下げは2014年以来11年ぶり。コメなどの食材価格が高騰しているが、消費者の節約志向も高まっており、値下げで客離れを防ぐ。

9月4日午前9時から値下げする。値下げ幅は10〜40円で、牛丼と牛皿メニューの36商品が対象となる。「牛丼大盛」は650円に、「牛皿並盛」は350円にそれぞれ30円引き下げる。牛丼並盛の価格は3月の値上げ前の価格に戻る。

牛丼の並盛の価格は8月28日時点で「吉野家」が498円、「松屋」は460円となっている。すき家が480円から450円に値下げすると、牛丼チェーン大手3社で最も安くなる。

すき家では3月に国内複数の店舗で、提供した商品に異物が混入していたことが発覚した。同月から5カ月連続で既存店客数は前年を下回っている。値下げで来客数の回復が見込まれる。1食当たりの利益は減るが販売数を増加させて利益を積み上げる。

足元では原材料価格が上昇している。ゼンショーHDは回転ずし「はま寿司」や海外の持ち帰りすしなど、自社グループでの食材調達から製造、物流を一括して担う仕組みを生かすなどして効率化も進めている。

【関連記事】

  • ・ゼンショーHD小川洋平社長「はま寿司出店ペース、抜本的に上げる」
  • ・ゼンショーHD、初の社債型種類株500億円 すき家など出店費用に

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。