
三井化学は5日、市村聡取締役常務執行役員(59)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。橋本修社長(62)は代表権を持つ会長に就く。市村氏は現在、最高戦略責任者(CSO)を務め、経営全般に携わる。今後は石油化学事業での業界再編と、成長領域での競争力強化や他社との連携のかじ取りを担う。
社長交代は6年ぶりとなる。淡輪敏会長(74)は6月末の定時株主総会後に取締役を退任する。三井化学は25年3月末に相談役や顧問制度を廃止している。
市村氏は大阪で生産するアンモニアの事業担当などを務めた。その後めがねレンズ材料などを手がけるヘルスケア事業を経て、経営企画部長に就き事業戦略の立案などを担ってきた。
24年からはCSOを務め、直近では26年1月に発表した旭化成や三菱ケミカルグループとの西日本における基礎化学品エチレン生産設備の集約や環境対応施策の検討で、三井化学側の中核メンバーとして入り議論を進めてきた。
三井化学はヘルスケアなど3領域からなる成長事業群と、石油化学事業の大きく2つを手掛ける。橋本社長は戦略やスピード感の違いを理由に「二刀流」の経営方針を打ち出し、25年5月には国内石化業界の再編へ石化事業を分社する方針を示した。成長領域でも採算性が低い事業の整理や見直しを加速し、今後の成長に向けた基盤を築いた。
石化事業では27年度に分社化だけでなく実際にパートナーと組んだ組織づくりを、成長領域では他社との連携を通じた競争力の強化を狙っている。市村氏をトップとする新体制で構想をさらに具現化し実行するフェーズへと移る。
市村 聡氏(いちむら・さとし)1992年(平4年)広島大院修了、三井東圧化学(現三井化学)入社。2023年執行役員、25年から現職。熊本県出身。59歳。【関連記事】
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