新潟県の東京電力柏崎刈羽原発

東京電力ホールディングスは6日、柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)6号機を9日に再稼働する方針だと発表した。1月21日に再稼働したが、機器の不具合で23日に停止していた。原因の特定と対策が見通せたため、燃料の核分裂反応を抑える制御棒を抜いて再稼働する。3月18日に営業運転開始への国の最終チェックを受ける。

設備の最終確認ができれば9日に制御棒を再び抜いて原子炉を起動する。全部で205本ある制御棒を順番に抜いて、核分裂反応が安定して続く「臨界」状態にもっていく。発電機を動かし、発電量を徐々に上げながら設備などに問題がないか確認する。

6号機は当初1月20日に再稼働予定だったが、制御棒の引き抜き試験中に起きた不具合で1日延期した。21日に制御棒を抜いて再稼働したが、制御棒の動作をコントロールする制御盤の電子部品「インバーター」の異常を知らせる警報が鳴り作業を中断していた。

原因究明に一定の時間がかかるとして営業運転を当初計画の2月26日から遅らせる方針を示していた。

東電は制御盤を供給した東芝の工場で、インバーター自体の性能に問題がないことを確認。その上で、インバーターから、制御棒を動かす電動機までの一連の設備を組み合わせた動作確認を進めてきた。

今回の不具合について、原子力規制委員会の山中伸介委員長は4日の記者会見で「規制当局が介入するほどの重要度ではない」と指摘。その上で、「事業者が判断し、設定を変えれば次のステップに進める」との見解を示していた。

柏崎刈羽6号機は出力136万キロワットと、これまでに再稼働した他の電力会社の原発と比べて発電能力が最も大きい。首都圏に電力を供給している。2017年に原子力規制委員会による安全審査に合格した。25年12月までに再稼働に必要な地元同意の手続きが完了していた。

11年の東日本大震災での福島第1原発事故で実質国有化された東電。1月26日には5年ぶりとなる新たな経営再建計画を公表した。再建計画は6号機を25年度中、7号機を29年度中に再稼働することを前提とした。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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