福岡市内の百貨店では、今年もバレンタイン商戦が活気を帯びている。異常気象などの影響で原材料のカカオ豆が高騰しているが、各店ではこの時期だけの特別なチョコレートを求めて多くの客が訪れている。
「『カカオの生産者に貢献したい』と願う世界中のパティシエの思いが詰まっています」。そう話すのは、岩田屋本店(中央区)の担当者だ。同店は、ヨーロッパを中心に世界8カ国の約100ブランドが出店するチョコの祭典「サロン・デュ・ショコラ2026」を開く。カカオ豆の高騰もあるが、多くの商品価格を据え置くなど企業努力が見られるという。店頭ではカカオの生産地も紹介しつつ、多様な顧客のニーズに応えられるよう1000円代から幅広い価格帯の商品を並べる。
大丸福岡天神店(同区)は「九州チョコ深発見」がテーマ。出店する国内外63ブランドのうち、約半数が九州・沖縄からという。目玉は九州で活躍するショコラティエ8人が手がけた、同店限定の詰め合わせ「九州ショコラティエBOX」(3780円)。福岡産の日本酒や佐賀産イチゴなど九州の素材を取り入れた。同店によると主原料を含む資材費の高騰に伴い、店頭価格は平均で前年比の1・5倍に。それでも売り上げは好調で、広報担当者は「年一度のイベントなので、ご自身のために惜しみなく買う方もいらっしゃるようです」と分析する。
博多阪急(博多区)は、2025年のバレンタインイベントの売り上げが過去最高だったのを受け、売り場面積を昨年の1・2倍に広げた。112ブランドが出店し、中には県産レモンやイチゴを使ったチョコなども。従来より取り組むサステナビリティー(持続可能性)の一環として、生産過程で廃棄されるカカオ豆の果肉や外皮を使ったドリンク(605円~)を初めて提供する。担当者は「それぞれ栄養価が高い。カカオを少しでも身近に感じてもらえれば」と話す。
このほか福岡三越(中央区)では、14日まで地下2階に国内外9ブランドが出店する。他店の会期は大丸福岡天神店と博多阪急が14日まで、岩田屋本店は15日まで。【本多由梨枝、山崎あずさ】
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