▼電炉 電気で鉄スクラップなどを溶かして鋼材を生産する設備。石炭を使って鉄鉱石を還元する主流の製鉄法である高炉に比べ、二酸化炭素(CO2)の排出量を4分の1に抑えられるとされている。脱炭素時代を見据え、世界の鉄鋼メーカーは高炉から電炉への生産プロセスの転換を始めている。

電炉の普及には課題も多い。原料の鉄スクラップは銅などの不純物を多く含み、高品質の鋼材は造りにくいとされる。大型電炉を1基稼働させるには日常的に原発0.5〜1基分の電力も必要となり、安定した電力の調達も必要となる。鉄スクラップが手に入りやすいことなどから、米国では高炉ではなく電炉が主流となっている。

国内では日本製鉄が2029年度までに九州製鉄所八幡地区(北九州市)など3拠点で電炉整備を進める。投資額は政府補助含め8687億円を予定する。JFEスチールも28年までに岡山県で電炉を整備する。韓国ポスコは26年までに250万トン規模の電炉を建設する計画だ。欧州アルセロール・ミタルも各地で電炉建設計画を進めている。

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