全国の郵便局で配達員への法定の点呼が適切に行われていなかった問題で、国土交通省は10日、不備が確認された47都道府県の計1862局に対し、軽バンなど軽貨物車の使用を一定期間停止させる行政処分の通知を終えたと発表した。

同省によると、昨年10月から始まった処分の対象は全国の郵便局の6割近くに及び、計3333台に影響が出た。このうち10日時点で867局(計1895台)については処分期間を終えており、6月には全局で軽バンを使用できる状態に戻るという。

日本郵便が保有する軽バンなどの軽自動車は約3万2000台で、家庭への配達や集荷業務に充てている。

日本郵便の五味儀裕執行役員は10日「運送事業者として点呼は前提で、不備はあってはならない」と述べ、「信頼を損ない申し訳ない」と話した。処分で使えなくなった車両は他社への委託などで対応し、トラック含め追加で発生する費用は「100億円にはおさまる」とした。

日本郵便の社内調査では全国3188局の75%にあたる2391局で報告書に事実と異なる記載をする「不実記載」など不適切な点呼があり、のべ約15万件にのぼった。

国交省は昨年6月に同社が約2500台所有するトラックなどの一般貨物車両について5年間の事業許可取り消し処分を実施。軽バンの運送事業は届け出制で、同年10月から不備を確認できた局から順に処分を進めていた。

金子恭之国交相は、日本郵便への軽貨物車の使用停止処分の通知を完了したと発表した(10日)

軽バンの車両使用停止は貨物自動車運送事業法に基づく行政処分。停止日数や台数は各郵便局の違反の程度や保有台数によって異なる。

金子恭之国交相は10日の閣議後記者会見で「安全管理の要である点呼業務が適正にされなかったことは、輸送の安全を揺るがすもので遺憾。再発防止の取り組みを着実に実施してもらいたい」と述べた。

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