パーソルホールディングス傘下のパーソルキャリア(東京・港)は25日、企業の人工知能(AI)活用と人材戦略に関する調査を発表した。AIの浸透で若手社員に任せる仕事内容が変わった企業は6割に上り、量やスピードをより重視する傾向が分かった。企業が求めるスキルや業務の任せ方が変化している実態が浮き彫りになった。
調査は2月25〜26日にAIツールを導入する従業員数501人以上の企業の人事・採用担当者を対象にインターネットで実施した。有効回答数は515件。
AI導入や活用が進んだことで、新卒入社3年以内の若手社員に任せる仕事内容が「一部変わった」「大きく変わった」と答えた企業は計55%に上った。

具体的な変化を複数回答で尋ねたところ、「AIを活用しながら進めることを前提とした新しい業務が増えた」(44%)が最も多く、「教育・職場内訓練(OJT)の中で、AI活用を前提とした業務設計に変わった」(40%)、「アウトプットの量・スピードをより求めるようになった」(39%)と続いた。
AI活用を推進する上で感じている課題や懸念点については、若手社員・一般社員ともに「AIに依存しすぎることで、経験が蓄積されにくくなること」や「使いこなせる人とそうでない人の差が広がること」に関する懸念が上位に挙がった。
AIの浸透で、採用したい職種にも変化が生じている。今後3年以内の中途採用人数への影響を尋ねたところ、6割以上の企業が「(人数が)変化する」と回答した。そのうち、「増える領域と減る領域がある」と28%が答え、「増える領域がある」は20%、「減る領域がある」は14%だった。

今後3年以内に中途採用で人数が増える見込みがある職種領域を複数回答で尋ねたところ、「データ・デジタル、IT(情報技術)企画系職種」が48%と最多となった。「業務改善・DX(デジタルトランスフォーメーション)推進」(44%)、「エンジニア・技術系職種」(37%)が次いだ。
一方で、中途採用人数が減る見込みがある職種は「定型・ルーティン業務中心の職種」が40%と最も多く、「人事や経理などバックオフィス職種」(34%)が続いた。定型業務やバックオフィス職種は、「採用人数が既に減った」と答えた割合よりも「今後3年以内に減る見込みがある」と答えた割合の方が高く、今後も採用人数が減少する可能性がうかがえた。
パーソルキャリアの桜井貴史doda編集長は「AI時代に働く個人は環境変化を正しく捉え、学び続けながら、自らのキャリアを主体的に設計していく姿勢が重要だ」と指摘する。
【関連記事】
- ・生成AI活用調査、業務時間は17%削減 生産性向上には課題も
- ・若手・中堅の75%「生成AIを全く使わない」 経営幹部の2割は毎日使う
- ・AI時代の働き方(2)若手のスキルを育てる方法
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。