値上げする製品の原料を製造しているエチレン生産設備(岡山県倉敷市)

三菱ケミカルグループは27日、基礎化学品エチレンからつくる樹脂などの一部を再値上げすると発表した。ホルムズ海峡の事実上の封鎖により原料となるナフサ(粗製ガソリン)の価格は高騰し調達も困難になっている。18日の出荷分から値上げしていたが、4月1日の出荷分から追加して引き上げる。

対象となるのは酢酸ビニールモノマーと、ポリビニールアルコール樹脂(PVOH)や関連製品だ。いずれも岡山県で生産しており、原料となるエチレンの生産設備では11日から減産を始めている。

エチレンや酢酸などからできる酢酸ビニールモノマーを原料としてPVOHをつくる。PVOHはテレビ用の偏光板向けのフィルムやインクジェット用紙のコーティングなどに使われている。

一般的に樹脂などはナフサの市況価格に連動して価格も変動するが、さらに原料調達難と価格高騰を加味して値上げする。値上げ額は1キログラムあたり酢酸ビニールモノマーで40円、PVOH製品分で70円で、18日に実施した値上げ幅と同額だ。それぞれ何割の値上げになるかは非開示とした。

同日、業務用ラップなど「ダイアラップ」関連製品を4月21日納入分から値上げすることも発表した。現状の価格から35%以上引き上げ、原材料価格の高騰分を転嫁する。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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