送配電会社の東京電力パワーグリッド(PG)は31日、9月1~2日の電力需給が厳しくなりそうだとして、首都圏の発電事業者などに両日は発電所の点検や停止を避けるよう要請を始めた。現時点では最低限必要な電力を確保できる見通しであるものの、想定以上の高気温になるとみられ、冷房需要が膨らめば安定供給に支障が出かねないと判断した。

東電管内でこうした要請がでるのはこの夏初めて。東電PGは管内の予備率が8月31日夕方時点で9月1日に5%程度まで下がると予想している。安定供給には同3%以上が必要とされている。

通常であれば需給が緩み発電所の点検などが増え出す時期だが、想定を上回る残暑の高気温が重なった。同社は8月にかけて自家発電設備の稼働や火力発電の出力を上げるなどの追加対策をしてきた。ただ、さらに供給力を確保する必要があると判断した。

東北電力ネットワークも同日、同様の要請を始めたと発表した。両社とも電力広域的運営推進機関(広域機関)から供給力を確保するよう要請を受けていた。

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