伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)

三越伊勢丹ホールディングス(HD)など百貨店大手4社が1日発表した3月の既存店売上高(速報値)は、全社が前年同月比で増収となった。国内消費が好調な上、前年同月比で円安が進んだことなどが効き、免税売上高が全社増収だった。

既存店売上高の伸び率は、三越伊勢丹(首都圏)が7.6%、高島屋は9.4%、J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店が5.1%、エイチ・ツー・オーリテイリング傘下の阪急阪神百貨店が6.5%だった。

免税売上高は三越伊勢丹が4.1%増えた。高島屋は6.9%伸び、大丸松坂屋が10.3%のプラスだった。阪急阪神百貨店も増収になった。

中国政府の渡航自粛要請の影響で、2025年11〜12月以降は全社で前年割れが続いていたものの、円高進行していた25年3月に対し、足元では円安になっており客単価が上がった。大丸松坂屋の免税客単価は34.5%上昇している。

中国以外のアジア各国や米国などからの訪日外国人客も寄与した。三越伊勢丹HDの担当者は「台湾、タイ、米国、韓国などからの顧客が生命線になっている」という。

免税を除く国内売上高も堅調だった。高島屋が9.4%のプラス、三越伊勢丹は8.2%増加し、Jフロントも3.8%伸びた。阪急阪神百貨店は約1割の増収だった。外商顧客の消費や催事、衣料品の好調が支えた。阪急阪神百貨店では、阪急本店の高額品売り場が改装開業し、面積が約5割広がったことが大きい。

全社増収を達成したものの、中東情勢の緊迫などで各社は先行きには警戒感を持っている。Jフロントの担当者は「国際線の燃油サーチャージの引き上げなどで飛行機の価格が高騰し、訪日客の旅行控えが起こりうる。決して楽観視はできない」と語った。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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