東洋紡は6日、2031年3月期まで5年間の新中期経営計画を発表した。連結売上高は26年3月期比16%増の5000億円、純利益は2.2倍の190億円を目標とする。自己資本利益率(ROE)は4.3%から8%超に高める。
従来の工業用フィルムに加え、人工透析用の中空糸膜などメディカル事業や診断薬原料などバイオ事業を新たに重点事業に定めた。
6日のオンライン記者会見で、竹内郁夫社長は「透析膜などが海外を中心に伸びている。積極的に投資し、コア事業にしていく」と話した。東洋紡の透析膜はセルロース由来で、アナフィラキシーショックが起きにくいことから需要が高まっている。
26年3月期までの中計では、工業用フィルムなどの大型投資に向けて年間440億円の投資枠を設定していた。29年3月期までの設備投資枠は年間350億円になる。そのうち140億円を透析膜などの成長投資に充てる。工業用フィルムでは、半導体向け新素材の販売拡大を目指す。
衣料用繊維や自動車のエアバッグ基布を手がける繊維事業は収益性の向上が課題だ。エアバッグ基布では米国から撤退し、タイに生産を集約して効率性を高める。炭素繊維を組み合わせた製品開発も進める。
東洋紡は食品包装やペットボトルのラベルに使うフィルムを手がけており、中東情勢の影響で原材料のナフサ(粗製ガソリン)の調達難が懸念されている。サプライチェーンの強化に向け、竹内社長は「複数の取引先からの購買を今まで以上に進めていく」と話した。
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