秋田県と千葉県の沖合で計画されていた洋上風力発電について、8月27日に、大手商社の三菱商事がコストの大幅な増加を理由に撤退すると発表し、地域全体でプラスになるとして調整にあたってきた漁業関係者の間にも波紋が広がっています。
これを受けて、全漁連=全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長が9月1日に経済産業省を訪れ、武藤大臣に対して申し入れ書を手渡しました。
この中で、今回の撤退は、直接関係している漁業者だけでなく、全国の関係漁業者にも「不安や疑心暗鬼をひき起こしかねない」と強い懸念を示しています。
そのうえで、事業者の再公募や、今回の事業以外に各地で計画されているプロジェクトなどについて、「混乱が生じないよう責任を持って対応するよう強く求める」と要望しています。
申し入れのあと、坂本会長は記者団に対し、「残念というより遺憾だ。今の段階では漁業者が不安に思っているので、早く方向性を出して安心できるようにしてもらいたい」と述べました。
武藤大臣は、地元の意向を踏まえたうえで、事業者の再公募を検討する考えを示していて、今後、具体的な対応が焦点となります。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。