王子ホールディングス(HD)は4日、傘下でトイレットペーパーなど家庭紙を生産する王子ネピアの江戸川工場(東京・江戸川)と苫小牧工場(北海道苫小牧市)を閉鎖すると発表した。人口減で需要が低迷するなか、国内に残る他の工場に生産を集約して採算を改善する。工場閉鎖に伴い2025年7〜9月期に減損損失の計上を見込む。

江戸川工場は8月に生産を停止した。苫小牧工場は前身の運営会社を合併し王子ネピアが発足してから20年以上操業してきたが、26年3月に生産をやめ閉鎖する。両工場が手掛けたトイレットペーパーやキッチンペーパーは名古屋工場(愛知県春日井市)や徳島工場(徳島県阿南市)などから供給する。従業員は他の事業所に配置転換する。

同社は不採算事業の見直しを進めており、成長が見込まれるバイオエタノールなどの木質バイオマスビジネスに経営資源を集中させる。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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