トランプ米大統領が日本に対する「相互関税」の負担軽減措置などを盛り込んだ大統領令に署名したことを受けて報道陣の取材に応じる石破茂首相=首相官邸で2025年9月5日午前10時29分、平田明浩撮影

 石破茂首相は5日、トランプ米大統領が日本に対する「相互関税」の負担軽減措置と自動車関税の15%への引き下げなどを盛り込んだ大統領令に署名したことを受け、「日米双方が合意を誠実かつ速やかに実施することが大事だ」と述べた。首相官邸で記者団に語った。

 大統領令の発出により、7月の日米合意が実施に向かう。首相は記者団に「中小企業の資金繰り支援を通じて、経済、雇用への影響が極小化されることに万全を期したい」と述べ、国内産業への影響緩和に努める考えを改めて示した。そのうえで、「これら一連の取り組みを通じて、日米同盟の更なる強化、経済安全保障の確保、我が国の経済成長の促進につながることを期待し、その実現を目指して最善を尽くしていきたい」と述べた。

トランプ米大統領が日本に対する「相互関税」の負担軽減措置などを盛り込んだ大統領令に署名したことを受けて報道陣の取材に応じる石破茂首相=首相官邸で2025年9月5日午前10時半、平田明浩撮影

 また首相は、赤沢亮正経済再生担当相を通じてトランプ氏に親書を送り、来日を要請したことを明らかにした。「トランプ氏とともに日米関係の黄金時代をともに築いていきたい。そしてトランプ氏をぜひ日本に招待したいという内容の親書を届けた」と語った。

 大統領令署名を受けて自身の進退について改めて問われ、「関わりがあることではない」と述べた。【大野航太郎】

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