イベントのために用意された2億5300万円のギメルの指輪(5日、名古屋市)

松坂屋名古屋店(名古屋市)は5日から3日間、栄地区での開業100周年を記念したイベントを開く。5日は一部フロアを外商顧客などに限定して開催した。大丸松坂屋グループとして入場を制限した行事を実施したのは初めて。参加者を絞ることで快適な購買体験を提供した。2億5300万円の指輪など通常扱わない高額商品をそろえたほか、体験も重視する。

イベント名称は「松坂屋ザコレクション」。招待したのは外商顧客やクレジットカード会員、株主など。本館と北館の一部が招待者専用となった。イベントは6日と7日も実施するが、来場制限は設けない。

期間中は臨時出店する企業が約20社参加し、富裕層客の取り込みをねらう。高級宝飾品ブランドのギメルトレーディング(兵庫県芦屋市)の手がけるピンクダイヤモンドの指輪(2億5300万円)や金箔メーカーの箔一(金沢市)の金屛風(418万円)などを取りそろえた。

施設内での体験も重視する。おもてなしと称して音楽ライブや店内ファッションショーなどを開催する。大規模改装で拡張した各階の装飾展示用などのフリースペースも活用して、期間中に約50のイベントを用意する。店内に見どころを多く設けて利用客の買い回り促進をねらう。

松坂屋名古屋店は富裕層顧客を多く抱え、外商売り上げが年間売上高の約5割を占める。斉藤毅店長は「何世代も支えてくれた利用客に感謝を伝えたい」と語った。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。