ジャパンディスプレイ（JDI）は11日、主力の車載パネル事業の分社化を延期すると発表した。10月1日に分社する予定だったが、2026年4月1日に変更する。分社化に伴う人員配置やシステム移管などの手続きが遅れているためとした。車載事業の分社化は外部企業と連携しやすくするための構造改革の一環だった。
システムや知的財産の移管といった体制整備の遅れに加え、分社化についてサプライヤーや顧客への説明が完了していないことも背景にあるという。26年3月期業績に与える影響については精査中とした。
JDIは売上高の7割を占める車載パネル事業を切り出し、新会社「AutoTech（オートテック）」として分社する方針を5月に発表していた。外部企業から資金調達をしやすくするほか、生産委託などで外部との協業を探るのが狙いだ。分社化の延期で、経営再建に向けた構造改革に遅れが出る可能性がある。
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