▼海底ケーブル インターネットなどの通信データをやりとりするため海底に敷設された光ファイバーの束。高速で大容量の通信ができることから、かつて主流だった衛星に代わり国際通信のほとんどを占めるようになった。世界で約500本あり、総延長は約150万キロメートルに及ぶ。社会経済活動に欠かせないインフラで「情報の大動脈」と呼ばれる。

生成AI(人工知能)など新技術の普及で通信量が増え、需要が拡大する。日本能率協会総合研究所(東京・港)は世界の海底ケーブルの市場規模が2022年度の3940億円から28年度に4780億円になると推計する。米メタや米グーグルも1000億円超の敷設計画を相次ぎ打ち出す。
有事は真っ先に標的となり、安全保障に直結するが防護は手探りだ。故意に切断されても海の犯罪は証拠が残りにくく、パトロールなどの対策も限界がある。近年は中国の大学がケーブル切断装置の特許を出願するなど不穏な動きもある。
【関連記事】
- ・海底ケーブルの通信傍受を防止 政府が供給網調査、中国リスク念頭
- ・「海底ケーブル防護、日台協力を」自民、与党交流で政策提言
- ・米国、海底ケーブル供給網から中国排除 NECなど日欧勢に追い風
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。