中国国営の新華社通信は、スペインのマドリードで行われているアメリカと中国の高官による貿易協議について、15日、2日目が始まったと伝えました。

米中両国は、一部の関税をことし11月まで停止して協議を進めていて、今回はアメリカ側からベッセント財務長官とグリア通商代表が、中国側からは経済政策を統括する何立峰副首相が参加しています。

協議では関税措置などに加え、アメリカが今月17日を期限としてアメリカ事業の売却を求めている「TikTok」の問題が議題となっています。

これについて、2日目の協議開始を前にベッセント長官は記者団に対し、「合意に近づいている」との認識を示し、今回の協議で進展が見られるかが焦点です。

また、ベッセント長官はG7=主要7か国に対し、ロシア産原油を購入している中国などへの関税引き上げを要請していて、中国のロシア産原油の購入について議論が行われるかも焦点となります。

一方、中国側は、アメリカによる半導体分野の輸出規制などが差別的な措置にあたる疑いがあるとして調査を始めると発表していて、規制緩和を求める方針です。

米中の間では、首脳会談の実現に向け閣僚などの対話が活発になっていて、今回の協議で首脳会談につながる成果が得られるか注目されます。

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