廃車プラの再利用設備のイメージ図

ホンダは16日、自動車廃材に含むプラスチックを効率的に取り出す技術を開発したと発表した。金属やガラス繊維などの異物を一度の工程で取り除き、回収コストを抑える。年間350トン規模の試験設備を2026年に導入し、29年の技術確立を目指す。

特殊なフィルターや遠心分離機を使い、様々なサイズの異物を一度の工程で分けられるようにする。従来は廃材の種類に合わせて取り除く工程が必要だった。異物を分離できる割合も従来は80%程度だったが、新手法では99%以上に改善することを目指す。

回収設備は重機械メーカーの住友重機械プロセス機器(東京・品川)と開発する。廃プラスチックは固体のまま取り出せるため、再利用しやすい。量産車への採用を目指す。

廃車由来のプラは焼却処分がほとんどだった。石油由来であるプラの再利用を進め、生産から廃棄までの二酸化炭素(CO2)の排出削減につなげる。ホンダは50年にリサイクル材などのサステナブル材料の使用率を100%にする目標を掲げている。

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