
【ニューヨーク=佐藤璃子】米商務省が17日発表した8月の住宅着工件数は130万7000戸(季節調整済み、年率換算)で、5月以来、3カ月ぶりの低水準となった。ダウ・ジョーンズ通信まとめの市場予想(137万件)を下回った。先行指標の許可件数も低調が続き、住宅市場の先行きが不透明である様子を映した。
着工件数は前月比8.5%、前年同月比6.0%減少した。集合住宅の着工は40万3000戸と前月から11.0%減り、3カ月ぶりの低水準となった。戸建ては89万戸と前月比7.0%、前年同月比11.7%減り、2024年7月以来の低水準を記録した。

着工件数の先行指標とされる許可件数も弱含みとなった。全米の許可件数は前月比3.7%減の131万2000戸だった。市場予想(137万件)も下回った。
調査会社パンテオン・マクロエコノミクスのチーフ米国エコノミスト、サミュエル・トゥームズ氏は、足元の住宅ローン金利の低下傾向が戸建て需要にプラスになるとしつつも、「消費者景況感の弱さと雇用情勢への不安の高まりが住宅需要にとって逆風となり続けている」と指摘した。
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