
【NQNニューヨーク=森川サリー】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前10時現在は前日比96ドル48セント高の4万6114ドル80セントで推移している。前日に下げが目立ったハイテク関連の一角に買いが入り、株式相場を押し上げている。米連邦準備理事会(FRB)が前日に利下げを再開したことも支えとなっている。半面、金利の上昇が重荷となり、ダウ平均は下げる場面がある。
FRBは16〜17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場参加者の想定通り0.25%の利下げを発表した。パウエルFRB議長の記者会見では利下げに慎重と受け止められる発言があったものの、FOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では年内残り2回の会合で0.25%ずつ利下げすることを示唆していた。
18日発表の9月のフィラデルフィア連銀景況指数はプラス23.2と8月(マイナス0.3)から改善し、市場予想(プラス2.0)以上だった。新規受注指数や出荷指数が上昇した。週間の米新規失業保険申請件数は23万1000件と、市場予想(24万件)以下だった。
米経済の底堅さを示す経済指標の発表を受け、18日朝の米債券市場では長期金利が前日に比べ0.04%高い(債券価格は安い)4.13%を付ける場面があった。金利の上昇が投資家心理の重荷となっている面がある。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、インテルが急伸し一時24%あまり上昇した。エヌビディアは18日、インテルに50億ドルを出資することで合意したと発表した。人工知能(AI)向けデータセンターの建設やパソコンに使用する半導体を共同で開発する。業績が低迷するインテルの信用補完につながるとの受け止めから買いが先行している。
ダウ平均の構成銘柄では、エヌビディアとセールスフォースが上昇している。キャタピラーとゴールドマン・サックスも高い。一方、マクドナルドやアマゾン・ドット・コムが下落している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発して始まった。
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