ニューヨークのウォール街=遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=三輪恭久】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比38ドル78セント高の4万6181ドル20セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続け、米経済を支えるとの見方が引き続き株式相場の支えとなっている。半面、株式相場が最高値圏にあるなか、利益確定の売りが出やすい。ダウ平均は小幅に下げる場面がある。

FRBが17日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では昨年12月以来となる0.25%の利下げを決めた。市場では年内の残り2回の会合でも0.25%ずつ利下げをするとの見方が根強い。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は19日朝の米CNBC番組で、関税が物価に与える影響が限られるなか、労働市場の下振れへの警戒を示し、一段の利下げを支持する考えを示した。

18日にはダウ平均のほか、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数など主要な米株価指数が軒並み最高値を更新した。週末を前に主力株の一部には利益確定の売りが出やすく、上値を抑えている。

トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が19日に電話協議をした。中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業売却などについて話し合ったとみられる。市場には協議の詳細な内容を見極めたいという雰囲気もある。

個別ではアップルが高い。19日に発売された新型のスマートフォン「iPhone17」の出足が好調だと伝わり、材料視されている。マイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、セールスフォースも高い。一方、ウォルト・ディズニーやナイキ、シェブロンが下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。

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