アメリカのウォルト・ディズニーは22日、保守系活動家の暗殺事件に関する司会者の発言が不適切だったとして「無期限の休止」としたABCの番組について、一転、放送を再開すると発表しました。
ABCは先週17日、人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」の司会者ジミー・キンメル氏を降板させ、番組の「無期限の休止」を発表しました。
これは、キンメル氏が9月10日に起きた保守系活動家のチャーリー・カーク氏の暗殺事件に絡み、15日の放送で熱烈なトランプ大統領支持者やトランプ大統領の反応の一部をジョークにしたことを問題視した対応でした。
しかし、この判断に先立ち、FCC(連邦通信委員会)のブレンダン・カー委員長が放送免許の取り消しを保守系メディアでちらつかせ、政権による「言論の自由」の弾圧との見方が広がっていました。
その後、全米各地で抗議活動が行われ、22日にはACLU(アメリカ自由人権協会)が「言論の自由」を擁護する書簡を公開し、オスカー俳優のトム・ハンクスさんやメリル・ストリープさんなど著名人が署名で名を連ねたほか、保守層の中でも懸念する声が出ていました。
こうした状況を受け、ABCの親会社のウォルト・ディズニーは22日、声明で「緊迫した状況をさらに悪化させることを避けるためだった」「一部のコメントが時期尚早で無神経だと感じたため決定した」と当時の判断について釈明した上で、「ここ数日キンメル氏と話し合いを重ねた結果、23日に番組の放送を再開することを決定した」と発表しました。
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