記者会見する米下院軍事委員会のスミス筆頭委員㊥(23日、北京の米国大使館)=共同

【北京=共同】中国を訪問した米下院軍事委員会のスミス筆頭委員(民主党)ら超党派議員団が23日、北京で記者会見した。スミス氏は中国が急速に軍事力を増強する中、米中間で安全保障に関して「定期的な意思疎通がないのは危険だ」と懸念を示し、対話の必要性を訴えた。

下院議員団の訪中は2019年以来。スミス氏らは李強首相や董軍国防相、対米貿易協議を担う何立峰副首相と相次いで会談し、韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、10月末にも予定される米中首脳会談に向けて対話機運の醸成を図った。

スミス氏は記者会見で、米中の艦船や航空機が互いに接近しすぎる事案が過去に確認されていると指摘。人工知能(AI)やサイバー、宇宙領域の技術も急速に進んでおり、米中間で「誤解」が生じるリスクがあることから対話が不可欠だと強調した。

ロイター通信によると、議員団は関税や合成麻薬フェンタニルの米国への流入、中国のレアアース(希土類)輸出規制の問題などについて中国側と協議した。

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