台湾では、非常に強い台風18号の接近に伴って、東部を中心に雨が強まり、花蓮県でせき止め湖から水があふれて洪水が起きるなどの被害が出ました。
台湾当局は、日本時間の24日午後5時までに、花蓮県で17人の死亡が確認されたほか、17人と連絡がとれなくなっていると発表しました。
また、花蓮県や南部 高雄など、各地で合わせて32人がけがをしたということです。
現地からの映像では、濁った水が流れ込み、複数の建物が浸水する様子や、車が流される様子などが確認できます。
台湾当局によりますと、ほとんどの場所で水が引いているものの、雨は降り続いているため、警戒が続いています。
消防当局は、被害の大きい花蓮県に救助隊を送るとともに、軍の兵士も派遣し、被災者の救助や被害状況の把握を急いでいます。
日本の台湾との窓口機関、日本台湾交流協会によりますと、これまでのところ、日本人が被害にあったという情報は入っていないということです。
台風18号 中国南部 広東省に上陸 香港では82人けが
非常に強い台風18号は、南シナ海を西よりに進み、中国の気象当局は、日本時間の24日午後6時ごろ、南部 広東省に上陸したと伝えました。
広東省では、地元当局の発表で、23日夜までに180万人余りが安全な場所に避難したということです。
24日は、中国南部の沿岸部では学校が休校となったほか、会社への出勤や店の営業も取りやめられています。
交通機関も、空の便の多くが欠航となり、鉄道も運休となるなど、影響が広がっています。
広東省広州にあるNHK広州支局の周辺でも、商業施設などの店舗が営業を取りやめていて、ふだん多くの人が集まる街なかの広場も、24日は閑散としていました。
一方、台風の接近により、香港でも被害が出ていて、香港政府は、これまでに82人がけがをしたと発表しました。
現地の日本総領事館は、在留邦人や旅行者に対し、最新の気象情報に注意して安全を確保するよう呼びかけています。
台風18号被害 フィリピンでも
台風18号などの影響はフィリピン北部にも及び、地元メディアなどによりますと洪水が発生したり、一部の道路が寸断されたりするなどの被害が出ているということです。
地元当局はこれまでに4人が死亡し、1人が行方不明になっていると発表しています。
また3万9000人以上が避難を余儀なくされたということです。
橘官房副長官「心からお見舞い 日本人の安全確保に万全期す」
橘官房副長官は記者会見で「台湾東部を中心に洪水など大きな被害が発生し、多数の死傷者や行方不明者も出ている。被害に遭われた方々に対し、心からのお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い復旧・復興をお祈りする」と述べました。
また「これまでのところ日本人の生命・身体に被害が及んでいるとの情報には接していない。政府としても随時注意喚起を行っており、引き続き被災状況を注視するとともに各地の日本人の安全確保に万全を期していきたい」と述べました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。