FBIのコミー元長官は1期目のトランプ政権で、直前に行われた大統領選挙をめぐってロシアによる干渉にトランプ陣営が関わっていたかどうかという、いわゆる「ロシア疑惑」の捜査にあたり、任期途中の2017年に解任されました。

アメリカ司法省は25日、コミー元長官が2020年、「ロシア疑惑」の捜査をめぐり、連邦議会で虚偽の証言をしたとして偽証や議会による調査の妨害の罪で起訴されたと発表しました。

コミー元長官をめぐっては、トランプ大統領が司法長官に訴追を求めたほか、捜査を指揮する連邦検事にみずからの弁護士を務めた女性を起用していました。

一方、「起訴するには十分な証拠がない」とする報告書がまとめられたなどとも報じられ、注目されていました。

今回の起訴についてアメリカメディアからは「政治的な敵とみなす人物へのトランプ氏の報復がエスカレートしている」とか「政治権力を使った復しゅうだ」といった指摘も出ています。

トランプ大統領「最悪の人物の一人」

FBIの元長官、コミー氏が起訴されたことについてトランプ大統領は、SNSに「この国がこれまでに見てきた中で最悪の人物の一人がコミーだ。彼は長い間、国にとてもひどいことをしてきた。そして今、国に対する犯罪の責任を問われている」と投稿しました。

コミー氏「私は無実だ」

一方、コミー氏はSNSにみずからの映像を投稿し、「トランプに立ち向かうことに代償が伴うことは以前からわかっていたが、ほかの方法をとることは考えられなかった。私たちはひざまずいて生きるべきではない。私は無実だ。裁判に臨み信念を貫こう」と述べました。

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