記者団の質問に答えるトランプ氏=AP

【ワシントン=芦塚智子】トランプ米大統領は26日、政敵であるコミー元米連邦捜査局(FBI)長官が起訴されたことについて「他にも(起訴される人が)出てくるだろう」と述べた。トランプ氏はこれまでに、コミー氏のほか自身の弾劾や起訴に関わった複数の政敵への「報復」を公言している。

トランプ氏はホワイトハウス前で「報復リストの次の人物は誰か」との記者の質問に対し「リストではないが、他にも出てくるだろう」と語った。

「彼らは腐敗した、過激左派の民主党員だ」と指摘し「彼らは史上誰もしなかったほど司法省を武器化し、ひどいことをした。率直なところ他にも(起訴が)出てくることを望んでいる」と表明した。

コミー氏は25日、連邦議会に虚偽の証言をした罪と議会の手続きを妨害した罪で起訴された。連邦大陪審が連邦検事の要請を受けて起訴を決めた。

トランプ氏は20日、ボンディ司法長官に宛てたSNSへの投稿で、コミー氏や民主党のシフ上院議員、ニューヨーク州のジェームズ司法長官の訴追を公然と要求していた。

コミー氏はFBI長官として2016年大統領選でロシアがトランプ氏に有利になるように干渉したとの疑惑「ロシア疑惑」の初期捜査を指揮した。シフ氏は下院議員時代に弾劾を主導した。ジェームズ氏はトランプ氏を金融詐欺で提訴した。

米メディアは、ロシア疑惑捜査に関連してブレナン元中央情報局(CIA)長官もFBIの捜査の対象になっていると報じている。トランプ氏は、民主党支持者の米投資家ジョージ・ソロス氏も訴追すべきだと発言している。

  • 【関連記事】元FBI長官を起訴、トランプ氏の政敵 米大陪審が虚偽証言などで

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。