米国が示し、イスラエルが合意したパレスチナ自治区ガザにおける和平案をめぐり、トランプ米大統領は3日、SNSで「米東部時間5日午後6時(日本時間6日午前7時)」までにイスラム組織ハマスも合意しなければならないと述べ、「これが最後のチャンスだ」と圧力をかけた。これに先立ちハマスは3日、声明で「近く立場を表明する」とする幹部の発言を伝えた。ハマスは仲介国などと議論を進めているという。

 声明によると、ハマス幹部は中東の衛星放送局アルジャジーラのインタビューで「ハマスは多くの懸念を抱えているが、和平案について真剣に議論している」と説明。「ガザの戦争を止めるため」の議論とし、米国やイスラエルからの「押しつけられた条件は拒否する」と主張した。

 ガザではイスラエル軍の激しい攻撃が続いている。AFP通信によると、ガザ当局と地元の病院は2日、52人の死亡を確認した。軍が大規模な作戦を進める北部ガザ市で10人が死亡したのに加え、中部で14人、南部でも28人が死亡し、全域で犠牲が拡大している。

 国際NGO国境なき医師団(MSF)は2日、中部デイルアルバラでのイスラエル軍の攻撃で職員1人が死亡し、4人が負傷したと発表した。約2年間で亡くなった職員は14人目という。MSFは声明で「深い悲しみと憤りを表明する」と述べた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。