
【NQNニューヨーク=矢内純一】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反落し、前週末比63ドル31セント安の4万6694ドル97セント(速報値)で終えた。連日で最高値を更新していた後で、景気敏感株や消費関連株の一角に利益確定や持ち高調整の売りが出た。米長期金利が上昇したことも相場の重荷だった。
ダウ平均は前週末までの6営業日で800ドルあまり上昇し、3日には取引時間中として初めて4万7000ドルを上回る場面があった。高値警戒感や相場の過熱感が意識されやすく、主力株の一角に利益確定の売りが出た。
10月半ばから主要企業の2025年7〜9月期決算の発表が本格化する。米景気が底堅く推移するなか、好決算への期待がある一方で、内容を見極めたいと持ち高調整の動きが出やすかった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が一時37%あまり上昇した。オープンAIと資本・業務提携し、人工知能(AI)向け半導体を供給すると6日に発表し、材料視された。他のAI関連のハイテク株に買いが波及した面があった。
ダウ平均の構成銘柄では、シャーウィン・ウィリアムズやスリーエム(3M)、マクドナルドが下落した。最高経営責任者(CEO)の交代を発表したベライゾン・コミュニケーションズも売られた。半面、セールスフォースやマイクロソフトが上昇した。主力小型機の増産を準備していると伝わったボーイングも高かった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。前週末比161.161ポイント高の2万2941.667(速報値)で終え、2営業日ぶりに最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は7日続伸し、4日続けて最高値を更新した。
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