記者会見するウクライナのゼレンスキー大統領(2日、デンマークのコペンハーゲン)=ゲッティ・共同

【キーウ=共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、ロシアが制裁回避に使う「影の船団」を取り締まるため、欧州各国と連携を強化すると表明した。「戦争資金の獲得だけでなく、偵察や破壊工作に関与している。無人機発射がその一例だ」と非難し、欧州各地で目撃されている無人機との関連を指摘した。

無人機はデンマークやノルウェーのほか、ドイツでも目撃され、軍事施設の情報を収集していた疑いが浮上。ウクライナ当局は影の船団から無人機が発射されているとの見方を強めている。

ゼレンスキー氏は7日、イワシチェンコ対外情報局長官から報告を受け、関係国との情報共有を密にするよう指示。フランス海軍は9月に影の船団の疑いがある石油タンカーを臨検していた。

また、ウクライナのフリンチュク・エネルギー相は7日、厳冬期を前にロシア軍のエネルギー施設への攻撃が激しくなっており、天然ガスの輸入を予定よりも3割増やす必要があると述べた。ゼレンスキー氏は7日、家庭向けのガス価格の値上げはしないと明言した。

ロシア軍は2日夜から3日朝にかけて、ウクライナ東部や中部のエネルギー施設を一斉攻撃。ウクライナ国営ナフトガスの生産・貯蔵施設が甚大な被害を受け、安定供給に懸念が出ている。

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