
【NQNニューヨーク=矢内純一】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は朝高後、下落している。午前10時現在は前日比138ドル43セント安の4万6463ドル35セントで推移している。株式相場の過熱感が意識されるなか、主力ハイテク株の一角に売りが出て、投資家心理の重荷となっている。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日に初めて2万3000台に乗せた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新した。高値警戒感や相場の過熱感が意識されやすい。ダウ平均の構成銘柄では、アップルやアマゾン・ドット・コムが下落している。
米政府機関の一部閉鎖は9日目に入った。新しい会計年度のつなぎ予算案が成立するめどが立たないなか、市場には経済への影響を見極めたい雰囲気もある。
ダウ平均は高く始まった。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの観測が根強く、主力株の一部に買いが集まった。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が労働市場の減速リスクに配慮し、年内の追加利下げを支持する考えを示したと米紙ニューヨーク・タイムズ紙が9日報じた。8日公表の9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、大半の参加者が年内の追加利下げが適切だと判断していた。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、スリーエム(3M)やIBM、ボーイングが下落している。一方、エヌビディアが高い。米政府がアラブ首長国連邦(UAE)への半導体輸出を承認したと伝わり、材料視されている。アメリカン・エキスプレスとユナイテッドヘルス・グループにも買いが入っている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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