今年のノーベル平和賞は、ベネズエラの野党指導者で、反体制派活動家のマリア・マチャド氏に授与されることになった。今年のトランプ米大統領の受賞意欲から例年に比べても異例の注目度となったが、そのトランプ氏が今年1月に称賛していた人物だった。
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授与を決めたノルウェー・ノーベル委員会のフリドネス委員長は、会見でトランプ氏らの圧力について問われると「私たちは毎年、数千もの嘆願書を受け取っている」と強調。「委員会の決定は、業績と、アルフレッド・ノーベルの遺志によって決められる」と訴え、影響がなかったと述べた。
マチャド氏はトランプ氏自身が今年1月、自身のSNSで称賛していた人物でもあった。投稿ではマチャド氏を名指しして「数十万もの国民が体制に対してデモを行うなかで、ベネズエラ国民の声と思いを平和な形で表現している」と指摘。「自由の戦士たちが危害を加えられることがあってはならない。彼らは安全で、生き続けなければならない」と訴えていた。
賞の候補や推薦者、選考過程は原則50年は公表されない。ただ、マチャド氏については昨年8月、現米国務長官のルビオ氏らが推薦したことを発表。理由は「民主的統治の回復に大きな貢献を果たしてきた」としていた。マチャド氏は昨年10月、欧州議会によって、人権や民主主義を守るために尽力した「サハロフ賞」にも選ばれている。
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