ウォール街

【NQNニューヨーク=三輪恭久】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比209ドル10セント高の4万6567ドル52セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続けるとの観測が投資家心理の支えとなっている。

FRBのウォラー理事は10日朝の米CNBCの番組で「利下げが必要だとまだ考えているが、少しは慎重さもいる」と語った。労働市場が下振れするリスクに言及し、段階的な利下げを支持する考えを示した。

10日朝の米債券市場では長期金利が低下している。金利の低下で、相対的な割高感が薄れた株式に買いが入っている。ダウ平均が前日までの4営業日で400ドルほど下げた後で、主力株の一角に見直し買いが入っている面もある。

米連邦政府機関の一部閉鎖は10日目に入った。与野党の対立が続き、長期化するとの懸念がある。来週からは米主要企業の四半期決算の発表が本格的に始まる。決算の内容や収益の見通しを見極めたいという雰囲気もある。

ダウ平均の構成銘柄ではウォルト・ディズニーやアメリカン・エキスプレス、ウォルマートが高い。セールスフォースとアップルにも買いが入っている。一方、シェブロンとアマゾン・ドット・コムが下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。8日に付けた最高値(2万3043)を上回る場面がある。

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