
【ナイロビ=共同】ロイター通信は12日、アフリカの島国マダガスカルで若者主導の反政府デモに軍の一部兵士が参加し「クーデターが企図されている」と報じた。大統領府は「違法かつ強制的な権力掌握が試みられている」と警告。デモによる政情不安定化に伴い、ラジョエリナ大統領と軍の一部の間で権力争いが生じているとみられる。
ラジョエリナ氏は2009年に軍の支持を得て、選挙を経ずに暫定大統領に就任。その後一時権力の座を離れたが、18年の選挙で勝利して正式に大統領となった。ロイターによると、09年にラジョエリナ氏を支援した軍精鋭部隊の兵士が、停電や断水に反発する今回のデモに同調するよう呼びかけているという。
デモは9月下旬から続いており、国連によると少なくとも22人が死亡し、100人以上が負傷した。大統領府は声明で「国民は団結して、マダガスカルを分裂させる試みを阻止しなければならない」と訴えている。
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