中国の税関総署が13日発表した9月の貿易統計(ドル建て)は、米国向けの輸出が前年同月比27.0%減の343億ドル(約5兆2千億円)だった。減少幅は8月の33.1%減から縮小したものの、トランプ米政権の対中追加関税の影響はなお続いており、回復の兆しは見えていない。
対米輸出が前年同月を下回るのは、米中間で関税の掛け合いがエスカレートした4月以来、6カ月連続となる。米国からの輸入も7カ月連続で前年同月を下回っており、9月は16.1%減の114億ドルだった。対米輸出から輸入を差し引いた、中国の米国に対する貿易黒字は31.5%減の228ドルだった。
米国は4月、累計145%の対中追加関税を発動。中国の対米関税も125%に達した。5月に閣僚級協議での合意に基づき双方とも115%ずつ引き下げたが、両国間の貿易は大きく落ち込んだままだ。トランプ大統領は11月から、再び中国に100%の追加関税をかけると宣言しており、両国間の通商は今後さらに細る可能性もある。
一方、中国の輸出総額は前年同月比8.3%増の3285億ドルと、7カ月連続で前年同月を上回った。米国向け以外の輸出が増えているためだ。東南アジア諸国連合(ASEAN)向けが15.6%増、欧州連合(EU)向けが14.2%増と引き続き高い伸びを示しており、アフリカ向けは56.4%増と大幅増となった。日本向けも1.8%増だった。
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