韓国の若者らが「高額な仕事がある」と勧誘されてカンボジアに渡り、詐欺組織に監禁される事件が急増している。一方で、約1千人の韓国人が現地で詐欺に関与しているとして韓国当局などが被害者救出や捜査に乗り出しており、韓国社会に衝撃が広がっている。
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韓国政府によると、韓国人がカンボジアで詐欺組織に監禁された事案は2023年は17件、24年が220件、今年は8月までで330件と急増。詐欺行為を強要され、拒否すると暴行を受けるなどしたとされる。今年8月には韓国の男子大学生がカンボジアで激しい拷問を受けて死亡していたことが発覚。韓国メディアによると、詐欺組織のメンバーとみられる中国人の3人が殺人罪で起訴された。
大統領府の魏聖洛(ウィソンラク)国家安保室長は「カンボジアの『詐欺産業』には様々な国籍の約20万人が従事している」と説明。世界各地の人びとにオンラインや電話で投資、ロマンス詐欺をしているという。そのうち約1千人は韓国人で、詐欺の被害者も韓国人だという。
こうした中、韓国政府は警察、外交省などの幹部らをカンボジアに派遣して同国政府と対応を協議。現地で拘束された64人が18日、韓国に送還・拘束された。警察幹部によると全員がロマンス詐欺などに関与したという。韓国政府はカンボジア当局の捜査を支援しつつ監禁などの被害者の捜索を続けるという。
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