
【アンタナナリボ=共同】アフリカの島国マダガスカルでクーデターを起こした軍出身のランドリアニリナ暫定大統領は20日、実業家のラジョナリベロ氏を暫定政府の首相に指名した。文民の登用で軍政色を薄め、クーデターに反発する国際社会からの孤立を回避したい思惑があるとみられる。
ランドリアニリナ氏は首都アンタナナリボの大統領府でラジョナリベロ氏について「国際機関ともつながりがあり、国に貢献してくれる」と強調した。市民からは「経済を発展させる力がある」との声が上がった。
ランドリアニリナ氏は民政への最大2年の移行期間を設けて選挙を実施すると主張している。アフリカ連合(AU)や国連は選挙を伴わない政権交代に懸念を表明。AUはマダガスカルの加盟資格を停止した。
マダガスカルでは9月下旬、慢性的な停電や断水に反発する若者主導のデモが発生した。治安部隊との衝突などで20人以上が死亡。ランドリアニリナ氏が指揮する精鋭部隊がデモに同調し、大統領だったラジョエリナ氏は失脚して国外に脱出したとされる。
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