刑務所に出頭するため妻と自宅を出るサルコジ元大統領㊧(21日、パリ)=AP

【パリ=北松円香】フランスのサルコジ元大統領が21日、パリのサンテ刑務所に収監された。1958年から現在まで続く仏政治体制の第5共和制で、大統領経験者の収監は初めてだ。同氏はリビアの故カダフィ大佐に対する不正な資金要求に関わる共謀罪で実刑判決を受けた。

サルコジ氏は無罪を主張しており、21日もX(旧ツイッター)に「今朝閉じ込められるのは無実の人間だ」と書き込んだ。仏メディアによると担当弁護士は同日、サルコジ氏の釈放を申請した。

9月下旬にパリの裁判所が禁錮5年の実刑判決を下し、仮執行を言い渡した。収監直前の10月17日にはマクロン大統領と面会するなど、政界では依然強い影響力を持つ。

仏紙パリジャンによるとサルコジ氏は同刑務所で11平方メートルの独房で過ごす見込みだ。ベッドの他にシャワーやトイレ、調理用の電気コンロがある。希望すれば冷蔵庫やテレビが使用可能で、食料も注文できる。週3回の面会が認められ、家族と電話もできるという。

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