
【NQNニューヨーク=森川サリー】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は高く始まった後、下落に転じている。午前10時30分時点では前日比152ドル11セント安の4万4770ドル16セントで推移している。午後には7月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が発表される。様子見の雰囲気もあるなか、ハイテク株を中心に売りが出ており、投資家心理の重荷となっている。
主力銘柄への買いが一巡した後、ダウ平均は急速に上げ幅を縮め、下落に転じる場面がある。株式相場の上昇をけん引してきたハイテク株を中心に売りが出ており、指数の重荷となっている。
ダウ平均の構成銘柄ではないが小売りのターゲットが安い。20日朝に発表した2025年5〜7月期決算は売上高が市場予想を上回ったものの、既存店売上高は前年同期と比べ1.9%減だった。最高経営責任者(CEO)の交代も発表し、嫌気した売りが出ている。
ダウ平均の構成銘柄では、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やJPモルガン・チェースが高い。半面、エヌビディアが下げている。アップルとアマゾン・ドット・コムも安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。
午後には米連邦準備理事会(FRB)が7月29〜30日に開催したFOMCの議事要旨を公表する。同会合では副議長ら2人が利下げを求めて反対票を投じた。今後の政策運営に対する考えを確認したい市場参加者も多く、積極的に買いを入れる雰囲気は乏しい。
ダウ平均は昨年12月に付けた最高値(4万5014ドル)を上回る場面があった。目新しい取引の材料が少ないなか、トラベラーズやアムジェンといったディフェンシブ株の一角に買いが入った。
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