ザポリージャ原発近くの検問所で警備に当たるロシア軍兵士(23年6月)=ロイター

【ウィーン=共同】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は23日、ロシアが占拠し、外部電源の喪失が続いていたウクライナ南部ザポリージャ原発の電源が1カ月ぶりに復旧したと明らかにした。

2022年のロシアによるウクライナ侵略以降、外部電源の喪失は10回目となる。これまでは数日以内に復旧していたが、今回の喪失期間は過去最長だった。グロッシ氏は原子力の安全にとって「重要な一歩だ」と強調した。

9月23日に軍事活動により送電線が損傷し、外部電源が喪失した。原子炉6基は冷温停止状態で、冷却には電力が必要だ。原発では非常用ディーゼル発電機を使用して原子炉を冷却する対応を続けていた。

ロシアとウクライナはそれぞれ電源喪失の責任は相手にあると非難する。IAEAは双方と協議を続け、現場周辺に停戦区域が設定されたことで送電線の修理工事が行われた。

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