
【ニューヨーク=秋田咲】トランプ米大統領は23日、カナダとの関税交渉を打ち切ると表明した。自身のSNSに投稿した。カナダ側が配信した広告に、関税に否定的なレーガン元米大統領の発言が盛り込まれていたことを理由として挙げている。
トランプ氏は、カナダ側がレーガン氏の虚偽の発言を広告に不正に利用したと主張。関税は米国の安全保障と経済にとって非常に重要と強調し「カナダの悪質な行為により、カナダとのすべての貿易交渉をここに終了する」と宣言した。
投稿では、カナダ側の広告費が7500万ドル(約114億円)だったとも言及。カナダ側が「米国最高裁判所などの判断に干渉するためだけに広告を掲載した」との認識を示した。米連邦最高裁は11月5日にトランプ関税の合憲性を巡る裁判の口頭弁論を開く。
トランプ氏はカナダが合成麻薬「フェンタニル」や不法移民などの問題に対処していないとして3月以降、米国はカナダからの輸入品に25%の追加関税を課した。8月には35%まで引き上げていた。
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