ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)で159人(関連死を含む)が犠牲になった雑踏事故から29日で3年になるのを前に、外国籍の犠牲者の遺族らが25日、事故現場を訪れて追悼した。ソウル中心部で同日夜に開かれた「市民追悼大会」にも参加し、悲痛な心情を訴えた。

 追悼行事の主催者によると、事故の犠牲者には日本人2人を含む14カ国の計26人の外国人が含まれている。事故から3年になるのにあたり、このうち21人の遺族や関係者46人が訪韓する予定で、すでに到着した人たちがこの日の行事に参加した。

 遺族らは梨泰院の事故現場で、家族が亡くなった場所を悲嘆の表情で歩き、白い花を手向けた。その後、事故の真相究明やさらなる責任追及などを訴える韓国人犠牲者の遺族や市民らとともに行進し、夜にはソウル市庁前で開かれた「市民追悼大会」に参加した。

 オーストラリアやノルウェー、イラン、ロシアなどから来た遺族らが壇上で、「娘を亡くした痛みはまだ心の奥底に残っている」「妹が突然去った感情を言葉で表現するのは難しい」などと語り、「守られるべき命だった」「惨事の原因を最後まで調査し、真の責任者が明らかになることを望む」などと訴えた。

 会場では犠牲になった159人の名前と似顔絵がスクリーンに一人ずつ映し出され、韓国人犠牲者の遺族代表や金民錫(キムミンソク)首相らがあいさつした。事故から3年となる29日には公式の追悼行事が行われる。

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