
高市早苗首相とトランプ米大統領は28日、米軍横須賀基地(神奈川県)を訪問し、停泊中の米原子力空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦した。日米同盟に基づく安全保障協力を強化する姿勢を強調する。中国の海洋進出などに連携して対応する。
両首脳は都内の在日米軍基地から大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」に同乗して、横須賀基地に向かった。首相は首脳会談でのワンピースにジャケット姿から装いを変え、黒のパンツスーツに身を包んだ。
日米首脳がともに艦艇に乗艦するのはトランプ氏が国賓来日した2019年5月以来となる。当時の安倍晋三首相とトランプ氏は海上自衛隊の護衛艦「かが」を視察した。自衛隊と米軍の最高指揮官である両首脳が防衛の最前線を視察し、強固な協力関係を国内外に示す狙いがある。
「ジョージ・ワシントン」は1992年に就役した。大きさは世界最大級で全長約330メートル、横幅は75メートル超ある。2024年11月に同型艦「ロナルド・レーガン」の後継艦として横須賀に再配備された。
東アジアでは中国、北朝鮮、ロシアの軍事連携が進み、安保上の懸念が強まっている。中国は初の空母「遼寧」に続き、19年に初の国産空母「山東」の運用を始めた。年内にも就役する「福建」を加え3隻体制を目指している。
高市政権は「強い日本」の実現を掲げ、防衛費を国内総生産(GDP)比で2%にする目標の達成時期を前倒しする。国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定に取り組む。
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