
【カイロ=時事】イスラエルのメディアは28日、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスが前日にイスラエル側に引き渡した遺体について、検視の結果、ガザに残っていた人質13人とは別の人物とみられると報じた。ハマスは27日、約1週間ぶりに遺体を引き渡したが、既にイスラエル軍がガザで収容した人質の遺体の一部である可能性がある。「合意違反」と主張するネタニヤフ首相は緊急の会合を開き、対応を協議するという。
ハマスは13日、米主導のガザ和平案「第1段階」合意に基づき、生存する人質20人全員を解放。ただ、合意に含まれる遺体の引き渡しについては28人中15人の返還にとどまり、トランプ米大統領は25日、48時間以内に対応するようハマスに警告していた。一部行方が分からなくなっているとされる遺体の捜索に関しては、イスラエル政府が26日、エジプトと赤十字国際委員会(ICRC)にガザでの活動を許可したと発表していた。
人質の家族や支援者でつくる団体は27日、イスラエル政府や仲介役の米政府などに対し、「ハマスが全ての義務を履行し、人質全員のイスラエル帰還が実現するまで、『第1段階』の次に進まないよう求める」と表明した。
同団体は、ハマスが全ての遺体の所在を「把握している」と訴え、意図的に返還を遅らせているとの見方を示した。「(合意で定められた)期限から2週間が経過したが、依然として複数がハマスの下にある」と述べ、遅滞なく引き渡すよう要求した。
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