
【パリ=共同】パリのルーヴル美術館から被害総額8800万ユーロ(約156億円)相当の歴史的な宝飾品が盗まれた事件で、パリ検察は30日、既に拘束した2人に加え、新たに5人を拘束したと明らかにした。事件への関与の程度は不明だが、うち1人は当局が追っていた主要な容疑者だとしている。宝飾品は依然として見つかっていない。
担当検事は30日、地元メディアに、5人のうち1人は事件現場に居合わせたとみられ、他の4人は「事件の経緯について情報を提供できる可能性がある」と説明した。
事件は19日に発生。捜査当局は現場に居合わせた4人組の容疑者の行方を追い、25日夜に2人を拘束した。担当検事は29日の記者会見で「4人よりはるかに大規模なグループが関与している可能性も排除できない」と述べていた。
パリ検察は29日、組織的窃盗などの疑いで25日夜拘束した2人が容疑を一部認め、本格捜査を開始したと明らかにした。
フランスメディアによると、25日夜に拘束された2人はいずれも30代。1人はアルジェリア国籍で25日夜にパリ近郊のシャルル・ドゴール空港でアルジェリア行きの便に搭乗しようとしていたところを拘束された。もう1人はパリ郊外の自宅近くで拘束された。
開館後の19日午前9時半ごろ、犯人らが高所作業用のリフトを使って2階のバルコニーから窓を割って侵入。かつての王室の宝飾品を所蔵する「アポロンのギャラリー」で、2千個近くのダイヤモンドをあしらったナポレオン3世妃(ウージェニー皇后)のティアラなど8点を奪った。
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